【障害者の方向け】障害者雇用をやめたい方へ!しんどい・疲れた理由や解決策を解説

障害者雇用で就職したのに、職場の人に障害を誤解されてしんどいんです。

思うような配慮を受けられず、低賃金で雇われるだけの障害者雇用なら、もう辞めたい…。

本記事では、

  • 障害者雇用をやめたい・しんどい理由
  • それぞれの解決策

を解説します

この記事を書いている人/jun
ADHD・高機能自閉症を抱える50歳の主婦です。現在は、障害枠の事務職にて約5年間、継続して働けています。
発達障害の子供もおり、自身の障害や子育て経験をもとに、同じく障害を持つ人に役立つ記事をかければと思っています。

辞めたいと思う理由は、主に

  • 給料が安い
  • 障害配慮がない
  • 仕事がつまらない
  • 自分に合う仕事がない
  • 人間関係がしんどい
このあたりだと思います。
本記事では、実体験も踏まえてそれぞれの原因にあった対策を解説していきます。
会社を辞めるかどうか悩んでいる方は、やめる前に一読してもらえると嬉しいです!

結論から言えば、障害者雇用の悩みは、転職することで解決することが多いです。

自分の障害特性やスキルに本当にマッチした会社に転職できれば、ほとんどの悩みは解決するはずです。
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障害者雇用を辞めたい・しんどい理由

障害者枠 孤独

障害者雇用で働いてみたものの、しんどいと感じることは多々あります。

障害者雇用を辞めたいと思うのは

  • 給料が安い
  • 障害配慮がない
  • 仕事がつまらない
  • 自分に合う仕事がない
  • 人間関係がしんどい

など、給料の安さと障害を理解されないことが主な原因です。

給料が安い

厚生労働省の調査によれば、障害者雇用の平均月収は14万6千円。

12ヵ月分の月収を年収とすれば、障害者雇用の平均年収は200万円以下です。

一方、同じ年の国民全体の平均年収は461万円でした。

このことから、障害者雇用の給料は平均年収を大きく下回っていると言えます。

障害者雇用の給料が安いのは

  • 非正規雇用が多い
  • 専門職の求人が少ない
  • 障害に配慮するため残業がない

などが主な理由です。

障害者雇用の求人は、事務や軽作業などの割合が高め。

これらの求人は、一般枠でも給料が低めに設定されています。

補助的な仕事が中心で、専門職や基幹業務の仕事が少ないことが給料の額に反映されています。

さらに、障害者雇用の給料の安さは、正社員が少なく短時間勤務が多いことも理由に挙げられます。

また、精神・発達障害の人については、勤続年数が短いことも収入の低さの一因です。

障害配慮がない

障害者雇用で入社しても、周囲の理解がなけれ配慮は受けられません。

一口に障害者と言っても、苦手なこと・できることは人それぞれ。

さらに、精神障害など見た目で障害者かどうか分かりづらい人は、困りごとが見えづらい人でもあります。

自分の障害を理解してもらうには、職場の人と粘り強く話し合うことが欠かせません。

仕事がつまらない

二次障害のリスクを避けるため、障害者雇用の人に任せる仕事は簡単な仕事になりがち

障害者雇用で専門職や基幹業務を担うケースは、まだ一般的ではありません。

障害者雇用はキャリアアップが望めないことから、「辞めたい」と思う人が少なからずいます。

自分に合う仕事がない

向いていない仕事を続けるのは、障害者雇用でもしんどいはずです。

特に精神・知的障害の人は、同じ障害名でも得意なことは人によって違います

さらに、得意・不得意の落差が大きいことも、これらの障害の典型的な特徴。

障害による得意・不得意は、自分の意志で変えられるものではありません。

苦手な仕事を無理に続けても、失敗続きの自分を責めてしんどいだけ。

自分の特性を活かせる仕事の方が、辞めたいと思わず長く続けられるはずです。

人間関係がしんどい

SOSを出しやすい障害者雇用でも、人間関係の悩みはあります。

会社が障害者雇用を進めていても、全ての従業員が障害に理解があるとは限りません

  • ハラスメントなどのトラブルがある
  • 障害を理解してくれる人の異動や退職

など、障害者雇用に否定的な人が多い職場では、ハラスメントなどのトラブルが絶えません。

また、人事異動や退職などで理解者がいなくなることも辞めたいと思う理由の一つ。

理解者がいない職場では、障害者雇用の人が孤立して疲れてしまいます。

それぞれの解決策(会社を辞めない前提)

解決策

障害者雇用で収入を増やすには、仕事を長続きさせることが早道。

加えて、障害年金や副業など給料以外の収入源も探ってみましょう。

また、思うような配慮を受けるには、職場の人と根気よく話し合うことが大切。

職場との話し合いは、ジョブコーチなど第三者を交えた方がスムーズです。

ジョブコーチについて詳しく知りたい人は、こちらのHPを調べてみて下さい。

職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援

給料が安いことへの解決策

障害者雇用で収入を増やすには

  • 短期の離職と転職を繰り返さない
  • 職場に定着して安定して働く
  • 障害年金を申請する
  • 副業を始める

などの方法があります。

長く働くことが収入UPの近道

障害者雇用の給料が安くなる理由の一つに、勤続年数の短さがあります。

同じ障害者雇用でも身体障害者と精神障害者で収入に差があります

障害の種類別の平均月収と勤続年数を調べてみると、興味深い違いが見られました。

障害種別の平均月収は

  • 身体障害者:21万5千円
  • 精神障害者:12万5千円
  • 発達障害者:12万7千円

身体障害者の収入が高いのは、精神・発達障害者に比べて長く働く人が多いから。

障害別の平均勤続年数は

  • 身体障害者:10年2ヵ月
  • 精神障害者:3年2ヵ月
  • 発達障害者:3年4ヵ月

長く働けるかどうかで収入が変わることが見て取れます。

参考:厚生労働省 平成30年度障害者雇用実態調査結果

すぐに辞めると就職は不利に

給料が高い仕事に就いても、すぐに辞めてしまえば生活が不安定になるだけ。

短期間の離職と転職を何度も繰り返せば、その分再就職は難しくなります。

就職先を決める時は、給料だけでなく長く働けることも外せない条件です。

障害年金を受ける

一定の条件を満たせば、障害者雇用で働きながら障害年金を受けることもできます。

障害者雇用の給料に年金が上乗せされるので、生活費のやりくりがラクになるはずです。

ただ、障害年金を受けるには、いくつか条件があります。

障害年金を考えているなら、最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターへ相談に行きましょう。

↓日本年金機構のHPにも詳しい説明が載っています。

障害年金(受給要件・請求時期・年金額)

障害年金ガイド

副業で収入を補う

障害者雇用で働きながら収入を補う方法の一つに副業があります。

残業が少ない障害者雇用は、副業を両立させやすい働き方とも言えます。

ただ、副業を始めてすぐに高収入を得るのは至難の業。

障害者雇用のように身分や収入が保障されていないのが副業の厳しい現実です。

副業は、障害者雇用の仕事に支障が出ないように続けましょう。

障害者雇用の給料の上げ方について、もっと知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
【生活できない?一人暮らしは無理?】障害者雇用の給料・手取り平均や年収を上げる方法を解説

障害配慮がないことへの解決策

思うような配慮を受けるには、自分の障害をきちんと説明することが大切です。

一口に障害者と言っても、苦手なこと・できることは人それぞれ。

必要な配慮やできる仕事が分からない人は、障害者雇用で受け入れても扱いに困ります。

障害を誤解されてしんどい人は、辞める前に職場の人と話し合って下さい

第三者を交えた話し合いを重ねて、しんどい状況が改善するケースは少なくありません。

3ステップで伝わる配慮のお願い

職場に配慮を伝える時は、まずは自分の障害を正しく知ることが肝心。

そのために、次の3点を書き出しましょう。

  1. 苦手なこと・できること
  2. 苦手をカバーする対処法やお願いしたい配慮
  3. 自分のセールスポイント

自分の強みと弱みを洗い出すことで、必要な配慮や得意なことを具体的にイメージできます。

配慮をお願いする時は、自分なりの工夫をまじえて2→3の順で説明すると、相手は受け入れやすいはずです。

仕事がつまらない・自分に合う仕事がないことへの解決策

「やりがいを感じない」「自分に合わない」など、障害者雇用の仕事にモヤモヤを感じることもあるでしょう。

ただ、そんな時の解決策は、「辞める」か「我慢する」かだけではありません。

職場の人と話し合って、「働きやすい環境を整える」という方法もあります。

仕事がつまらない時の解決策

簡単な仕事しか与えられないのは、職場の人が障害者雇用に任せられる仕事が分からないから。

  • 苦手なこと
  • 障害があってもできること

を洗い出して、お願いしたい配慮自分の強み具体的にイメージしましょう。

仕事を任せてもらうには、配慮があれば何ができるかを職場の人に説明しなくてはいけません。

それらを伝えることで、職場の人は安心して障害者雇用の人に仕事を任せられます。

また、自分の強みを生かしてスキルアップに励むのもいいでしょう。

できる仕事が増えれば、「障害者雇用=単純作業」というステレオタイプの見方が変わるはずです。

仕事が合わない時の解決策

障害者雇用でも、自分にピッタリの仕事が与えられるとは限りません。

仕事が合わず辞めたいと思ったら、まず必要な作業を細かく分解してみて下さい。

分解した作業の中から

  1. 苦手な作業
  2. つまずきの原因
  3. 苦手をカバーする対策

を洗い出します。

そこから、仕事の進め方や分担など、職場にできる配慮がないか根気よく話し合うのが正解です。

障害に合わせたやり方や環境を整えれば、しんどいと思っていた仕事が案外できたりします。

仕事ができないのは、能力の無さではなくやり方が自分に合わないから

失敗続きの自分を責めても、しんどいだけで時間の無駄になるのでやめましょう。

障害者雇用の仕事についてもっと知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
【実体験】障害者雇用が暇すぎるのは本当?社内ニート化したらどうすべき?

人間関係がしんどいことへの解決策

職場の人間関係が辛いときは、辞める前に職場の人と根気よく話し合うことが大切。

一般枠で働く人は、障害者のことを知らない人がほとんどです。

障害者に対する誤解や偏見が、ハラスメントに発展するケースもありますね。

そんな辛い状況を変えるには、ジョブコーチなど第三者を間に入れて対話を重ねましょう。

当事者だけで話すのは、感情的になって傷口を広げることもあるので、避けた方が無難です。

同じ障害を持つ人の当事者会もおススメ

障害者雇用の職場で辛いことがあっても、相手に不満をぶつけて感情的になれば、かえってトラブルになりかねません。

障害を抱えたしんどさは、当事者にしか分からないこともあります。

障害者雇用で辛いことがあれば、辞める前に当事者会など社外の相談先に話すのも手。

当事者会などで悩みを話すと、心が軽くなって問題を整理して考えられます。

社外の相談先をいくつか持つことで、しんどい状況を変えるヒントが見つかるはずです。

思い切って、転職するのもおすすめ

何度話し合っても辛い状況が変わらないケースや、そもそも話し合いに応じてくれない職場もあります。

雇用率を満たすために形だけ障害者雇用を取り入れる会社も見られます。

話し合っても変わらない会社を、個人の力で変えるのは難しいでしょう。

一方で、障害者雇用を従業員の一人として受け入れる会社もあります。

しんどい状況を我慢して二次障害になるくらいなら、転職を考える方が得策です。

【すぐ辞める⇔転職】しんどいループを止めるには

障害者雇用を選んだものの、実際には障害を理解されず辛い経験をした人は多いはずです。

特に精神障害など見えない障害を持つ人は、職場に馴染めず辞める人が後を絶ちません。

職を転々とするのに疲れた人は、就労移行支援の助けを借りてみて下さい。

障害と折り合いながら働くスキルが身につくカリキュラムが豊富に用意されています。

障害との向き合い方や自分に合う仕事が分かれば、些細な理由で辞めたいと思わなくなるもの。

万一、就職先でしんどいことがあっても、自分と職場の間に入ってトラブルを納めてくれたりします。

障害者雇用の悩みに答える様々なサポートがあるので、安定して働けるようになるはずです。

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転職するなら障害者専門の転職エージェントがおすすめ

障害に理解がある就職先を探すなら、受け入れ実績が豊富な大企業の障害者雇用を狙いましょう。

求人を出すのに高額な利用料がかかる転職エージェントは、一般的に大企業の求人が多いとされています。

その中でも障害がある人におすすめなのが、障害者雇用に強いエージェント。

自分の特性に合わせて長く働ける就職先を見つけやすいはずです。

特に大企業の障害者雇用の求人が豊富なのは

の大手2社。

仕事を探す人は無料で利用できるので、まずは登録して情報を集めてみましょう。

本当に会社を辞めたい人は、担当者に転職の不安や困りごとを話してみて下さい。

一人より担当者のサポートを受けた方が、自分に合う就職先を見つけやすいはずです。

まとめ

手っ取り早く収入を上げるには、障害者雇用で長く働くことが早道です。

障害者雇用の給料以外に、障害年金や副業で収入を補う方法もあります。

また、受け入れに不慣れな企業は、障害者雇用をどう扱っていいか分からないようです。

障害を理解されず辛いと感じているなら、辞める前に職場の人と根気よく話し合って下さい。

話し合いを重ねることで、辛い状況が変わるケースは珍しくありません。

とは言え、障害者雇用を雇用率の道具ととらえる残念な企業も見られます。

話し合っても辛い状況が変わらないなら、転職を視野に入れましょう。

障害者雇用を一人の従業員として受け入れる会社で働く方が、二次障害のリスクも減らせます。



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