本記事では、こんな悩みを解決するため
- 障害者雇用の関連キーワードにひどいキーワードが並ぶ理由
- 障害者雇用の本当のところ
- 障害者雇用がおすすめな人とその理由
を解説していきます。
ADHD・高機能自閉症を抱える50歳の主婦です。現在は、障害枠の事務職にて約5年間、継続して働けています。発達障害の子供もおり、自身の障害や子育て経験をもとに、同じく障害を持つ人に役立つ記事をかければと思っています。
結論から言えば、障害者雇用の末路は決して暗いものではありません。
障害に配慮してもらえるので、安心して長く働きたい方にはおすすめの働き方です。
私自身も障害者雇用で約5年間継続して働けています。
本記事では、実体験も踏まえて障害者雇用のほんとのところを解説していきますね!
障害に配慮してもらう分、確かに給料が安くなってしまう傾向があります。
ただ、一般枠で働いてすぐやめてしまうよりは障害者枠で安定して長く働けた方がいいと思いませんか?
(障害を隠して働いた場合の1年以内の離職率はなんと約70%です…)
しかも、自分のスキルにあった正社員求人を狙えば、障害に配慮してもらいながら安定した給料をもらうこともできます。
自分にマッチした正社員求人を探したいなら、障害者専門の転職エージェントがおすすめです。
その中でも障害者雇用に特化した大手3社がおススメです。
登録料・利用料は無料で、在職中でも相談に乗ってもらえますよ。
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⇒【全て利用経験済】障害者の転職エージェントのおすすめ・評判を徹底解説
障害者雇用にひどいキーワードが並ぶ訳
きちんと調べてみると、障害者雇用の末路は悲惨なものではありません。
そこで、厚生労働省などのデータをもとに、障害者雇用の末路は最悪かどうかを検証します。
障害者雇用の末路はひどい?闇だらけで最悪?
障害者雇用で「最悪」と言われるのは
- 給料が安い
- 単純作業が多い
などが主な理由。
給料と生活の不安から、障害者雇用が「最悪な末路」だと言われるのでしょう。
ただ、デメリットだけでなく、メリットもたくさんあります。
- 障害に理解と配慮を求められる
- 仕事が長続きする人が多い
- 二次障害のリスクが少ない
など、障害を理解してもらえる安心感から、職場に定着できる人が多いのが事実です。
また、長い目でみると生涯賃金にも影響を与えるのが働いた期間の長さ。
短期の離職と転職を繰り返せば、再就職が難しくなって昇給の機会も失われます。
「障害者雇用」より、むしろ職を転々とする方が最悪な末路になるでしょう。
障害者として雇われていること自体はなんら変わらない
精神障害や発達障害などの「見えない障害」は、面接では気付かれないことがあります。
面接では隠し通せても、障害による困りごとは仕事を始めれば必ず表面化するもの。
障害を隠して入社すれば、いずれ自分も周りの人も困ることが出てきます。
そうなれば、職場に居づらくなって逃げるように退職した人は少なくないはずです。
給料が安くて生活できないんじゃないの?
確かに、障害者雇用の給料は一般枠の平均と比べると安くなりがちです。
厚生労働省の調査では、障害者雇用の平均月収は次の通りでした。
- 身体障害者:21万5千円
- 知的障害者:11万7千円
- 精神障害者:12万5千円
- 発達障害者は12万7千円
仮に月収×12ヵ月=年収とすれば、障害者雇用の年収は250万円〜150万円くらい。
一方、同じ年の国民全体の平均年収は441万円です。
データを見る限り、障害者雇用の年収は平均を大きく下回っていることが分かります。
ただ、障害者雇用の給料が安くなるのには、それなりの理由があります。
- 残業が少なく休みが取りやすい
- フルタイム勤務の割合が低い
- 単純作業の仕事が多い
- 勤続年数が短い
などの理由で、一般枠と障害者枠で給料に差をつける企業が多いからです。
特に精神・発達障害者の収入が低いのは、短期で離職する人が多いことも大きな要因。
障害者雇用で収入を上げるには、正社員で長く働くことがカギになります。
さらに、専門的なスキルを身に着けることも大切です。
障害者雇用で収入UPを狙うなら、比較的給料が高い専門職を狙いましょう。
参考:
平成30年度障害者雇用実態調査
障害者雇用で収入UPを狙うなら、次の記事も参考になります。
⇒【生活できない?一人暮らしは無理?】障害者雇用の給料・手取り平均や年収を上げる方法を解説
⇒障害者雇用だと正社員になるのは難しい?正社員になる一番コスパのいい方法を伝授
雇われても仕事がないんじゃないの?
障害者雇用が「最悪」と言われる理由の一つに、仕事を与えられず社内ニートになりがちなことも挙げられます。
障害者雇用の人が仕事を与えられず暇を持て余すのは
- どんな配慮が必要か分からない
- 任せられる仕事が分からない
など、職場が障害者雇用をどう受け入れればいいのか分からないことが主な原因。
障害者雇用が社内ニート化しないためには、職場の人と根気よく話し合うことが大切です。
- 苦手なことや必要な配慮
- 障害があっても出来ること
など、自分の障害をきちんと説明することが解決策につながります。
さらに、自分にできる仕事が分かれば、障害を強みに変えて働くことも可能です。
⇒【実体験】障害者雇用が暇すぎるのは本当?社内ニート化したらどうすべき?
デメリットだらけなんでしょ?
障害者雇用について悪いウワサがあるのは、「給料が安い」などそれなりの理由があるからでしょう。
ただ、安定して働けることは障害者雇用の大きなメリット。
障害に配慮してもらえる安心感は、二次障害のリスク回避にもなります。
障害と上手く折り合いながら働けるので仕事も健康も長続きします。
障害を誤解されて、転職を繰り返す生活に疲れた人にはおすすめの働き方です。
障害者雇用のメリット・デメリットを知りたい方はこちらの記事も読んでみて下さい。
⇒【障害者の方向け】障害者雇用はデメリットしかない?やめとけと言われる理由は?
障害者雇用は安心して働きたい方にはおすすめの働き方
障害者雇用か一般雇用か決めかねている人は
- 給料で選ぶなら一般枠?
- 安定で選ぶなら障害者雇用?
で迷っているはずです。
↓障害を隠して就職した人は、1年以内に半数以上が辞めてしまうのが一般枠の末路。
↓特に精神障害や知的障害を隠して就職した人は、1年以内に7割以上が辞めるという最悪に近い定着率です。
障害者枠だと仕事が長続きする理由
障害者雇用の方が長く働ける人が多い理由は
- 障害の理解を得られやすい
- 困りごとに配慮してもらえる
- 二次障害のリスクが低い
など、障害に配慮してもらえる安心感。
「困っています」とハッキリ言えることは、障害者雇用の大きなメリット。
障害の困りごとは、当事者でないと分からないことが多いはずです。
障害を隠して働くことは、自分も周りの人も苦しめる最悪の末路にもなりえます。
逆に、障害による困りごとを伝えた方が、周りの人の理解を得られやすいものです。
二次障害が悪化すれば末路は最悪
障害者雇用・一般枠問わず、働く上で何より大切なものは健康です。
二次障害を悪化させず体調を安定させることは、しっかりとした土台を築くことと同じ。
立派な経歴やスキルがあっても、土台が崩れてしまえば活かされません。
困りごとに配慮してもらえる障害者雇用の方が、無理なく働けるので二次障害のリスクを減らせます。
対して、一般枠には困りごとに配慮する義務はないので、障害を理解してくれるかどうかは職場次第。
障害を隠して働き続ければ、ストレスをため込んで二次障害が悪化する危険があります。
体調悪化で出勤できなくなると、逃げるように会社を辞めて職を転々とする末路が待っているでしょう。
さらに、無理を重ねて症状が悪化すれば、再就職はおろか命にかかわる最悪の事態にもなりかねません。
障害者雇用で転職する場合は転職エージェントがおすすめ
障害者雇用で安定を求めるなら、障害者の就職に強い転職エージェントがおススメ。
ハロワークだけでなく複数のエージェントに登録する方が就職のチャンスを増やせます。
転職エージェントの強み
転職エージェントの強みは
- 大企業の障害者雇用が多い
- 正社員や正社員登用ありの求人が多い
- 適性に合わせた障害者雇用の紹介
など、大企業の求人が多く担当者のサポートを受けられることです。
大企業の障害者雇用が多い理由
転職エージェントに大企業の障害者雇用が多いのは利用料の差。
- ハローワーク→無料で求人が出せる
- 転職エージェント→高額な利用料を払って採用のミスマッチを防ぐ
一口に障害者雇用といっても、それぞれ求人を出す仕組みが違います。
無料で求人を出せるハローワークは、中小企業の割合が高めです。
一方、資金力に余裕のある大企業は、障害者雇用といえども採用にコストをかけます。
大企業の方が辞める人が少ないのは、障害者雇用も一般枠と同じような傾向があります。
大企業に働きやすい会社が多いのは、採用にコストを惜しまないことが理由の一つでしょう。
「正社員登用あり」の登用実績の有無がわかる
正社員の障害者雇用が理想ですが、数が少ないのが難点。
そこで狙い目なのが「正社員登用あり」の障害者雇用。
ただ、「正社員登用あり」の求人に応募する時は、実際に正社員になった人がいるかどうかを確かめて下さい。
「正社員登用あり」といいながら、障害者雇用から正社員になった人がほとんどいないケースもあるんです。
ただ、ハローワークの障害者求人は、実際に正社員になった人がいるかどうかは分かりません。
その点、転職エージェントでは、正社員の登用実績を確かめられるので安心感が違います。
自分にマッチした求人を探してくれる
一口に障害者雇用といっても、すべての障害者の適性に合うわけではありません。
「障害がある人」は、出来る・出来ないがハッキリ分かれる人が多いはずです。
障害と折り合いながら安定して働くには、自分の適性を見極めることが肝心。
自分に向いている仕事に出会えば、障害はむしろ強みに変えられるんです。
転職エージェントでは、担当者と二人三脚で本当に自分に合う仕事を探せます。
おすすめの転職エージェント
ある程度の収入も長く働けることも、本当はどちらも譲れませんよね。
障害者雇用でそれを満たす求人があるのは、障害者の就職に特化した転職エージェント。
求人数の多い
の大手3社に登録しましょう。
正社員や正社員登用アリの障害者雇用が中心なので、仕事にやりがいを求めることも可能。
さらに、ハローワークに出ていない求人を紹介してもらえることもあります。
さらに、複数の転職エージェントに登録すれば、その分就職のチャンスを増やせますよ。
転職エージェントについてもっと知りたいはこちら
⇒【全て利用経験済】障害者の転職エージェントのおすすめ・評判を徹底解説
体調が不安定でまずは体調を安定させたい方は就労移行支援がおすすめ
本記事を読まれている方の中には、
体調が不安定で、いきなり働くのは不安…
という方もいらっしゃるかと思います。
そんな方にはまずは就労移行支援に通ってみるのがおすすめです。
就労移行支援とは?無料なの?
就労移行支援とは、障害を持っている方の一般企業への就職をサポートする通所型のサービスです。
障害者総合支援法に基づいて、地方自治体から認可を受けた就労移行支援の数は約3300か所以上。
法律で定められた障害福祉サービスの一環なので、
利用者の前年度の収入に合わせて、無料もしくは低価格で月額料金が設定
されています。
月額料金は法律に基づいて下記のように設定されています。
世帯の収入状況 | 負担上限月額 | |
---|---|---|
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 |
一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
18歳以上で結婚している場合は、障害者本人 + 配偶者の収入
結婚していない場合は、障害者本人のみの収入
【低所得】
障害者手帳を持っている場合は、だいたい年収200万以下
【一般1】
だいたい年収600万以下
おそらくほとんどの方が
無料もしくはかなりの低価格で就労移行支援に通える
のではないでしょうか。
就労移行支援の最大手であるLITALICOワークスでは、約9割が無料で利用しているとのこと。(2016年5月現在)
これは、利用しない手はないですね!
自分に合った就労移行支援を探したい方はリタリコ仕事ナビがおすすめ。
リタリコ仕事ナビでは、全国の就労移行支援を網羅しており、自分の近くの就労移行支援を探すのに一番適したサイトです。
⇒【利用体験済】リタリコ仕事ナビ(LITALICO仕事ナビ)の評判・口コミを徹底解説!料金はかかる?
就労移行支援についての詳細記事はこちら
⇒就労移行支援事業所について徹底解説!おすすめの探し方は?
まとめ
障害者雇用が「末路は最悪」といわれるのは、単純作業中心で給料が安いことが原因のようです。
ただ、障害者雇用の広がりとともに、専門職など職種のバリエーションは広がりつつあります。
特に大企業の求人が多い転職エージェントは、障害者雇用で正社員を目指すことも可能です。
また、デメリットはあっても長く働けることは障害者雇用の大きなメリット。
目先の給料も大切ですが、長く働けるかどうかも生涯賃金に関わる大切な条件です。
障害を理解してもらえる安心感は、仕事だけでなく体調の安定にもつながります。
障害者雇用の末路ってひどいの?
闇とか最悪とかで検索されているのは何故?