【実体験】特例子会社をやめたい!やめたい理由ややめる前にまず考えてほしいこと

「特例子会社をやめたい…」

本記事を読んでいる方は、様々な理由で特例子会社をやめたいと考えていると思います。

特例子会社って普通の会社と違うので、良くも悪くも思っていた職場と違うことがありますよね ^^;

私も特例子会社に務めるまでは普通の会社に勤務していましたので、「特例子会社すごくいい!」と思うこともありますし、逆に「ここはちょっと…」と思うこともしばしばあります。

「私は辞めるべきなのか、それとも残った方がいいのか…」

について、特例子会社に勤めたことのある私が

  • 特例子会社をやめたいよくある理由は?
  • 辞める前にまずやってほしいこと

を実体験を踏まえながらまとめてみました。

本記事を読んで、「特例子会社をやめるかどうか」を決める参考になれば嬉しいです。

この記事を書いている人
うつ病もちで現在は一般企業の障害者枠にて安定して就労しています。
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特例子会社をやめたいよくある理由は?

給料が安い

辞めたい理由として一番多いのはやっぱりこれだと思います。

2016年度の野村総合研究所の調査によると、特例子会社の平均年収は下記の通り。

年収 割合
101~150万 21.6%
151~200万 33.5%
201~250万 21.6%
251~300万 10.8%
301~350万 7.2%
351~400万 3.0%
401~450万 1.2%
451~500万 1.2%
500万以上 1.2%

2018年度の日本の平均年収が441万なので、それと比べるとやっぱり低いですよね。

私の場合、最初はパートからスタートだったのですが、時給は最低賃金から始まりました。

現在は正社員ですが、最初の月給は最低賃金×1日の労働時間×日数くらいの給料で月収15万円ほど。

現在はボーナスや昇給等もあり月収も上がったのですが、パートのころや正社員なり立てのころは生活はカツカツでしたね ^^;

ちなみに特例子会社はお互いに特例子会社同士で情報交換を密に行っており、どこの特例子会社も最初の給料は大差ありません。

人間関係がきつい

続いて辞めたい理由としてよくあるのが「人間関係」ですね。

一般の会社でもよくある退職事由ですが、特例子会社にももちろん人間関係のトラブルはたくさんあります。

私が感じた特例子会社特有の人間関係の難しさは下記の通り。

  1. 障害者がメインで働く職場なので、それぞれの障害に配慮する必要あり。
  2. 上司に障害に理解がない場合、かなりきつい。

障害者がメインで働く職場

まず1ですが、特例子会社は本当に様々な障害を持った方が働いています。

例えば精神障害の方と働く場合は、言葉一つで気分を落ち込ませてしまう可能性もあるため、自分の発する言葉に注意する必要があります。
(うつ病もちの私も入社当初は周りにそういった配慮をしてもらったので、非常に感謝しています。叱責とかされるともう落ち込み度MAXです…)

一般の企業ではなかなか意識しないことを意識する必要があるので、そこで少し疲れてしまう人はいてもおかしくありません。

上司が障害に理解がない

続いて2ですが特例子会社の場合、部長などの重役は親会社から出向していることが多いです。

大多数の上司は障害を理解しようと努めてくれますが、中には人間ですから障害を全く配慮していない上司もいます。

特例子会社の製本印刷業は職人業で私の発達障害には厳しすぎます。上司は厳しく、障害を理由にするなとか言われるし、早く覚えろとか、死ぬ気で覚えろとか、やる気を感じられないとか、プレッシャーばかり与えられます。やっぱり選ばなかったら良かった。早すぎた。手話も覚えないといけないし、仕事も覚えないといけないから、もう4ヶ月目やぞ、とか、逃げるなとか、ジョブコーチもつけれないし、正直、気持ちも切り替えれないし、みんなの期待を裏切る事になるし、死ぬ気で頑張るしかないのか。アドバイスお願いします。

引用元:ヤフー知恵袋

 

私には知的障害があり、今は特例子会社で働いています。それで私の会社の上司は
会社のみんなに朝礼で「みんな親は好きか?好きな人手をあげて」だの「休みの日は家の手伝いをしろ」だの言ったり私には歩き方の事などうるさく言ってきます。それで気に入らない人には「お前」「てめぇ」と言い気に入っている人には○○くんだの○○ちゃんだの言っています。
こんな上司って普通いるんですか?ちなみにその上司は以前の職場で嫌われていて左遷されて来た人です。

引用元:ヤフー知恵袋

 

障害に配慮してもらうために特例子会社に入社したのに、こんな上司にあたるとかもう最悪ですよね…。

仕事がつまらない

これも特例子会社ではよくある辞めたい理由の一つです。

特例子会社の主な設立目的は

親会社に代わって障害者雇用を行い、法定雇用率を満たすこと

なので利益目的ではないんですよね。
(もちろん利益を出そうと必死に頑張っている特例子会社も存在します)

なので一般企業と違って利益目標もなく、業務も利益を生み出しにくい事務職や清掃業等が多いです。

こうした業務が大半を占めるのは

イレギュラーが少なく、ルーティーンとして業務を切り出しやすいので障害者に負担をかけない

からなんですね。

実際に野村研究所の調査でも特例子会社の業務内容は下記の通りになっています。

調査結果を見ると、

  • 事務補助が69.2%
  • 清掃、管理が46.2%

と上記2つが業務内容の大半を占めていることが分かります。

例え昇進してもチームへの教育等責任感は増しますが、業務自体の難易度はあまり変わらずスキルアップがイメージできないのもやめたくなる要因の一つかもしれません。

辞める前にまず行ってほしいこと

上記で上げたケースは、特例子会社に務めていると解決されない問題なのでしょうか。

一つ一つ見ていきたいと思います。

給料が安くてやめたい

こちらの記事でも詳しく書いていますが、一般の障害者枠でも事務職など職種が同じ場合はそこまで最初の給料に大差はありません。

障害者枠の転職エージェントの最大手であるatGPに実際に掲載されていた求人を一例に出してみましょう。

【特例子会社A】

職種:一般事務
勤務地:東京都
雇用形態:正社員/契約社員
給与:月収:180,000円~256,000円(年収:234万円~332万円)
昇給:有(年1回)
賞与:有(年1回)

【一般の障害者枠】

職種:一般事務
勤務地:東京都
雇用形態:正社員
給与:月収: 169,060円 ~ 220,000円 (年収: 262万円 ~ 341万円 )
昇給:有(年1回)
賞与:有(年2回)

同じ職種の場合はそこまで大差はありませんね。

また現在働いている特例子会社の給料は安いが、人間関係は良好で安定して働きやすいのであれば、やめるのは慎重に考えた方がいいでしょう。

下記は障害ごとの定着率のデータです。

【身体障害】

求人種別 3か月 1年
障害者枠 86.8% 70.4%
一般枠 障害オープン 71.1% 52.8%
一般枠 障害クローズ 57.1% 41.5%

【知的障害】

求人種別 3か月 1年
障害者枠 91.2% 75.1%
一般枠 障害オープン 69.2% 46.2%
一般枠 障害クローズ 41.7% 19.4%

【精神障害】

求人種別 3か月 1年
障害者枠 82.7% 64.2%
一般枠 障害オープン 65.6% 45.1%
一般枠 障害クローズ 51.9% 27.7%

【発達障害】

求人種別 3か月 1年
障害者枠 92.0% 79.5%
一般枠 障害オープン 60.0% 33.3%
一般枠 障害クローズ 44.4% 33.3%

出典:「障害者の就業状況等に関する調査研究」(2017年4月 独法 高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター)

また下記は障害ごとの定着率のデータです。

  • 身体障害者の平均勤続年数は 10 年2月
  • 知的障害者の平均勤続年数は7年5月
  • 精神障害者の平均勤続年数は3年2月
  • 発達障害者の平均勤続年数は3年4月

参考:「障害者雇用実態調査」(平成25年度 厚生労働省)

こうしてデータを見ると、精神障害・発達障害の定着率の低さが目立ちますね。

ただ身体障害や知的障害でもクローズで入社した場合は定着率がガクンと下がっています。

特例子会社の場合は、一般的には通常企業よりも障害配慮はなされているはずなので、(中には配慮してくれない企業もありますが…)、転職したら定着して働くことができるかということも考えて辞めるかどうか決断した方がいいですね。

人間関係がきつくてやめたい

人間関係がきつい場合は、まずはとにかく周りに相談することが大事です。

  • 直属の上司
  • ジョブコーチ
  • 産業医
  • 支援機関
  • 病院の先生

等、まずは周りに相談をしてみましょう。

特例子会社は障害者に定着して働いてもらう目的を遂行するために、支援機関・ジョブコーチ・産業医など専門機関と連携をとっています。

良心的な特例子会社であれば、相談を受けたら具体的なアドバイスはもちろんのこと、必要に応じて配置転換等の具体的な改善に取り組んでくれるはずです。

相談をしきってそれでも改善せず「やっぱりきつくてやめたい…」と思えば、その時に初めて転職や辞めることを検討してみても遅くはないと思います。

仕事がつまらなくてやめたい

仕事が単調でやりがいを感じない場合、思い切って転職するのももちろん手ですが、まずは他に何かできることがないか探してみるのがおすすめです。

私も入社当時任された仕事は、データ入力業務で何か月かすると完全にやりがいをなくしました。

ただ、ITスキルを伸ばして自分のやってみたい仕事を提案しまくった結果、現在では割りとやりがいのある仕事を任せてもらえるようになりました。

特例子会社は居心地がいいけど、仕事がつまらないという方は自分のスキルを上司にアピールして自身がやってみたい仕事を作り出そうとしてみるのも一つの手ですし、いざ転職する時にもその経験を履歴書に書けますよ。

障害者が転職する上でおすすめの資格はこちら
【実体験】障害者転職で有利なおすすめの資格・スキルは?

他にやりたい仕事がある

特例子会社の場合、なかなか専門性のある職種が少ないので、「私はこれをやりたい!」という仕事がある場合は、やっぱり通常の障害者枠でチャレンジした方がいいですね。

障害者枠の中でも専門性がありやりがいのある仕事を探す場合は、障害者専門の転職エージェントがおすすめ。

おすすめの転職エージェントを知りたい方はこちら
【全て利用経験済】障害者の転職エージェントのおすすめ・評判を徹底解説

まとめ

本記事をまとめると、下記の通り。

  • 特例子会社をやめたいよくある理由
    1. 給料が安い
    2. 人間関係がきつい
    3. 仕事がつまらない
  • 辞める前にまず行ってほしいこと
    1. 給料が安くて辞める前に、他の会社に行っても安定して働けるかをまず考える
    2. 人間関係がきつくて辞める前に、周りに相談をする
    3. 仕事がつまらくて辞める前に、何かほかにできることはないか探す
    4. 他にやりたい仕事がある場合は、転職!

色々やってみた後で「やっぱりやめたい…」と思ったら、その時はすっきりと決断できているはずです。

本記事が特例子会社をやめたいと悩んでいる方の参考になったら嬉しいです。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました!



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