この記事では
- 就労移行支援ってどんな所?
- 就労移行支援のメリット・デメリット
- 自分に合う就労移行支援を見つけるには?
という読者の悩みや疑問に答えます。
働きたいけど、体調面で不安という方はまずは就労移行支援に通ってみるのをおすすめです!
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約3000の就労移行支援を簡単に検索できます。
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就労移行支援の概要
どんなサービス?無料なの?
就労移行支援とは、障害を持っている方の一般企業への就職をサポートする通所型のサービスです。
障害者総合支援法に基づいて、地方自治体から認可を受けた就労移行支援の数は約3300か所以上。
法律で定められた障害福祉サービスの一環なので、
利用者の前年度の収入に合わせて、無料もしくは低価格で月額料金が設定
されています。
月額料金は法律に基づいて下記のように設定されています。
世帯の収入状況 | 負担上限月額 | |
---|---|---|
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 |
一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
18歳以上で結婚している場合は、障害者本人 + 配偶者の収入
結婚していない場合は、障害者本人のみの収入
【低所得】
障害者手帳を持っている場合は、だいたい年収200万以下
【一般1】
だいたい年収600万以下
おそらくほとんどの方が
無料もしくはかなりの低価格で就労移行支援に通える
のではないでしょうか。
これは利用しない手はないですね!
交通費や昼食に関しては、実費負担の支援が多いですが、一部支援機関では補助が出る場合があります。
詳しくは、地方自治体や通いたい就労移行支援に問合せてみてください。
通う条件はある?
就労移行支援を使えるのは、次の条件を満たす人です。
- 18歳以上65歳未満(※原則)
- 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のいずれかに当てはまる
- 一般企業で働きたい人
- 訓練を受ければ就職の見込みがある人
※条件を満たせば、65歳以上でも通える場合があります。
就労移行支援の利用に手帳は必要?
就労移行支援は、障害者手帳の他に下記の書類があれば通うことができます。
- 自立支援医療受給者証
- 医師の意見書または診断書
- 障害福祉サービス受給者証
障害者手帳が無くても、通所することはできますが障害者枠で将来働きたい方は、後々手帳は必要になるので、就労移行支援の通所前後に取得しておくのがおすすめです。
いきなり働くのが不安な方は就労移行支援にまず通ってみるのがおすすめ!
働きたいけど、体調面でもスキル面でも心配…
などの不安で頭がいっぱいの人は、とりあえず就労移行支援の見学に行ってみるのがおすすめ。
実際の訓練を見てみると考えが変わる人が多いはずです。
「障害者=働けない」という誤解
健常者だけでなく、障害者本人も誤解しがちな「働けない」という思い込み。
サポートや配慮があれば障害があっても働ける人が多いんです。
ただ、長く働いた経験がない・社会に出るのが不安な人は、働くための準備が欠かせません。
そんな人は、就労移行支援に通って働くための準備を整えましょう。
働く準備が整えば、障害があっても働ける人になれるんです。
就労移行支援事業所のメリット一覧
就労移行支援とは、障害があっても働ける人になるための訓練を受けられる施設。
さまざまな障害者支援の中でも、一般企業に就職する人が多いのが就労移行支援です。
就労移行支援に通うメリットは下記の通り。
- 就職の不安や悩みを相談できる
- 就労に必要なスキルを身に着けることができる
- 企業インターンを利用できる就労移行支援も
- 自分にあった仕事を紹介してくれる
- 就活全般をサポートしてくれる
- 他の就労サービスに比べて一般企業への就職率が高い
- 就労移行支援の訓練に通った人は辞める人が少ない
一つ一つ見ていきましょう。
就職の不安や悩みを相談できる
就職したくても不安で踏み出せないなら、就労移行支援のスタッフに悩みを相談することができます。
障害に対して知識のあるスタッフが多いので、専門的なアドバイスを受けることができます。
担当者と相談しながら、自分に合わせたプランで就職を目指すのが就労移行支援のやり方。
実際の仕事をイメージした就労移行支援の訓練を受ければ、あなたも「働ける人」に変わります。
企業が求めるのは、自分ができること・苦手なことをきちんと伝えられる人。
自分に何ができるか知る手がかりになるのが、就労移行支援の訓練や担当者のアドバイスです。
自己流では難しい就活も、就労移行支援のサポートがあれば内定も夢ではありません。
就労に必要なスキルを身に着けることができる
立派な経歴やスキルがあっても、働ける状態でなければ仕事は長続きしません。
下記スキルを身に着けるためのプログラムが、就労移行支援に用意されている場合が多いです。
- 生活リズムを整える
- 自分の障害を正しく知る
- 職場のコミュニケーション
- PCスキルなどの職業訓練
仕事を続けるためのイロハを教えてくれるのが就労移行支援とも言えそうです。
企業インターンを利用できる就労移行支援も
就職後にありがちな「こんなはずじゃなかった…」という不満。
そんなミスマッチを防ぐため、就労移行支援の中には企業インターン制度のあるところもあります。
マッチングだけでなく、知らなかった自分の強みを発見するのもインターンのいいところ。
インターンで職場の雰囲気を確かめて、相性が良ければめでたく就職にこぎつけます。
自分にあった仕事を紹介してくれる
就労移行支援では、自分の障害に合った求人をスタッフが紹介してくれます。
ご自身の障害をよく理解してくれるスタッフが直に仕事を紹介してくれるので、自分にマッチした企業を紹介してくれる率が高くなります。
私の経験上、就労移行支援自体が独自に紹介企業のリストを持っているわけではなく、あくまでもハローワーク求人を紹介してもらう場合が多いと思います。
ただ、就労移行支援の運営会社が転職エージェントも運営しているような会社だと、その転職エージェントと連携して求人を紹介してもらえるケースもありますね。
が有名です。
atGPジョブトレを運営する株式会社ゼネラルパートナーズは、転職エージェント大手のatGPを運営しており、ミラトレを運営する株式会社パーソルチャレンジは、転職エージェント大手のdodaチャレンジを運営しております。
体調が安定していて、自分に合った障害者枠の求人を見つけたい方は最初から転職エージェントを利用するのが手っ取り早いです。
転職エージェントについて、もっと知りたい方は下記記事をご参照ください。
⇒【全て利用経験済】障害者の転職エージェントのおすすめ・評判を徹底解説
就活全般をサポートしてくれる
就労移行支援では、求人紹介のほかに就活の全面的サポートをしてくれます。
- 応募書類のチェック
- 配慮や自己PRの伝え方
- 面接の付き添い
など、就職活動のサポートを手厚くしてくれます。
一人では心が折れそうになる就活を支えてくれる就労移行支援の担当者。
就労移行支援の担当者と一緒なら、就職が決まるまであきらめずに活動を続けられますよ。
就職後も続く就労移行支援のサポート
就労移行支援のサポートは、就職すれば終わりではありません。
就職後のサポート期間は就労移行支援によってまちまちですが、最低でも6か月はどの支援期間でも利用することができます。
就職後に困ったことがあれば、就労移行支援の担当者が相談に乗ってくれますし、場合によっては就労企業に訪問してくれる場合もあります。
法律上では、原則6か月間の就職後の定着支援と決まっていますが、大抵の就労移行支援が無期限で定着支援を行ってくれています。定着支援のサポート期間が気になる方は、通いたい就労移行支援に事前に問合せしてみるのがおすすめです。
他の就労サービスに比べて一般企業への就職率が高い
さまざまな事業所がある障害者の就職サポート。
大きく分けて次の3種類の形態があります。
- 就労継続支援A型
- 就労継続支援B型
- 就労移行支援
中でも一般企業に就職する人が最も多いのが就労移行支援。
他の事業所と比べて、2~3倍くらいの就職率です。
就労移行支援の訓練では、就職~働き続けるために必要なノウハウを教えてくれます。
就労移行支援の訓練を受けた人なら、企業側も採用に前向きになるケースが多いですね。
就労移行支援の訓練に通った人は辞める人が少ない
障害者の就職は、定着に課題があると言われています。
短期でやめてしまう人が多い中、定着率が高いのが就労移行支援から就職した人。
1年後に仕事を続けている人は、訓練を受けた人の方が多いというデータもあります。
参考:障害者職業総合センターNIVR 障害者の就労状況に関する調査
長く働くコツを身に着けていることと、就職後のサポートも手厚いのが就労移行支援の強み。
就職が決まるだけでなく長続きすることも、就労移行支援に通うメリットでしょう。
就労移行支援のデメリット
就労移行支援のデメリットは次のとおりです。
- 在職中は通えない
- 通えるのは2年まで
- 利用には条件がある
在職中は通えない
就労移行支援は、在職している場合は利用することができません。
在職中に利用できない理由は、
就労移行支援に通って就職することが目的であり、既に企業に就職している方は既に目的を達成しているとみなされるから
です。
転職エージェントの詳細は下記記事をどうぞ。
⇒【全て利用経験済】障害者の転職エージェントのおすすめ・評判を徹底解説
なお現在の会社を休職中の場合は、条件によっては就労移行支援を利用できる場合があります。
就労移行支援の利用は2年がリミット
就労移行支援の利用は原則2年までと決まっています。
サービスの利用の長期化を避ける目的で利用期間が定められているんですね。
就労移行支援に通う間は無収入
就労移行支援に通っている間は、アルバイトも含めて働くことは原則禁止です。
就労移行支援の利用料自体は無料になる方が多いと思いますが、それでも昼食費や交通費、生活費はかかりますよね。
その分の貯蓄が必要になります。
就労継続支援との違いは?
障害者の就職は、おおむね
- 一般就労⇒企業に就職
- 福祉就労⇒就労継続支援A型・B型で働く
の2つの道に分かれます。
就労移行支援と就労継続支援の大きな違いは、一般企業の就職に移行するかどうか。
就労継続支援から企業に就職する人もいますが、「障害者に働く場を提供」という意味合いが強いでしょう。
また、就労継続支援の中でもA型とB型では、待遇が違います。
就労継続A型・B型と就労移行支援の違いを次の表にまとめました。
就労継続支援A型・B型との違い
メリット | デメリット | |
就労継続支援A型 | 雇用契約を結んで働く 利用しながら給料が出る 最低賃金は保証される |
一般企業の就職率は高くない 週20時間以上の勤務が必要 土曜日の出勤もある 交通費が出ない場合が多い 事業所の倒産もありうる 収入が無くなるリスクもある |
就労継続支援B型 | 工賃が出る 短時間の仕事もある 一般企業の就職が難しい人も働ける レクリエーションなど仕事以外の活動もある |
収入は最低賃金より安い 一般企業の就職率は低い |
就労移行支援 | 一般企業の就職率が高い 就職後も長続きする人が多い 就職から職場の定着までのサポートが手厚い |
仕事をしながらの利用は不可 一定期間通い続ける必要がある 就労移行支援の訓練で給料は出ない |
就労継続支援A型にもリスクがある
通っている間は、基本的に収入ゼロになってしまう就労移行支援。
利用期間中の収入が最も高いのは就労継続支援A型ですが、リスクもあります。
A型事業所の仕事で最低賃金以上の収益を上げるのは、実は難しいんです。
経営が上手くいかず倒産するA型事業所も少なくありません。
突然の倒産で収入を絶たれるリスクもあるのがA型事業所の実態です。
訓練中は収入ゼロですが、一般企業への就職率が高い就労移行支援。
最近では、交通費や最低賃金以上の給料を出す求人も増えています。
安定して働けば実績にもなるので、万一職を失っても次の再就職につながるでしょう。
就労移行支援が向いている人は?
就労移行支援に向いている人は下記の通りです。
- 働いた経験がない
- ブランクが長い
- 転職の回数が多い
- 1年以内の退職が多い
- 体調悪化で休職中
- 報・連・相のタイミングが分からない
- 人間関係のトラブルが多い
- 自分に何ができるか分からない
最悪の時期を抜けると、働けない自分の将来に不安を感じることもあるでしょう。
ただ上の項目に当てはまる人は、働く土台ができていない状態。
働く土台が弱いと、就職先が決まらなかったり、就職できても長続きしなかったりします。
働けるか不安な人は就労移行支援がおススメ
働く土台が弱い状態の人は、何かと不安を感じる人が多いのではないでしょうか。
心や体調が不安定な人は、あせって就職しても上手くいきません。
就労移行支援の訓練を受けた方が、就職後のトラブルや転職を繰り返すリスクを減らせます。
長い目で見ると、就職は「早く決まる」より「長く働ける」方が大切です。
転職の回数が増えれば再就職は難しくなりますし、将来受け取るお金も減る可能性もあります。
遠回りでも就労移行支援に通って働く準備をととのえた方が、後悔のない進路を選べます。
今すぐ働ける人は転職エージェントがおススメ
就労移行支援に通わずエージェントからダイレクトに就職できるのは、次の特徴にあてはまる人。
- 3年以上働いた経験がある
- 自己PRと必要な配慮を伝えられる
- 苦手をカバーする自分なりの工夫がある
- 自分からSOSを出せる
転職エージェントについて詳細を知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
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就労移行支援を探すならLITALICO仕事ナビがおすすめ
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まとめ
障害があっても働くことをあきらめる必要はありません。
就労移行支援に通えば、「本当は自分も働ける」という事実に気づく人が多いでしょう。
一定期間通う必要と給料が出ない点はネックですが、一般企業の就職率が高いのは就労移行支援。
将来の進路を考えれば、就労移行支援の訓練を受けて損はないはずです。
就労移行支援ってどんなところなの?どんなメリットがあるの?